庚申山の歌
足尾の四季・庚申山の歌楽譜表紙
庚申山の歌
1、親しき友よ打連れて 庚申山に遊歩せん 春は八汐に石橘花に 秋は紅葉の綾錦
2、小滝銀山越え行けば 谿は狭りて千尋の 仙境に入る心地して 揺れる心地して
3、滝の飛沫は雲と湧き 響谷間にこだまして 山吹つつじ蔓葛 八汐の葉蔭五光岩
4、昼尚暗き樹々の下 景色をめでて杖ひけば 道のほとりに幾千の 天狗の投石面白や
5、峰に友呼ぶ鹿の声 木の間を渡る猿の群 疲れを憩ふ休み茶屋 一の鳥居の登り口
6、登れば程なく大鳥居 やがて神社の拝殿ぞ 谷は開けて四方の峰 花も紅葉も美しや
7、礼拝をへて一休み 渋茶に喉をうるほして お山廻りにいざゆかん 水牛石や蛙石
8、百間幕や鳥帽子岩 天狗の腰掛文字石 空に聳ゆる石門を 潜れば眺め麗しや
9、海抜六千余尺なる 奇岩霊石萬形の 苔むす岩に庚申草 世に珍しき国草よ
10、鎖にすがり横這いの 親子知らず難所をば 無事に渡れが岩が根の 鬼の髭すり見渡し台
11、昔勝道正人が祈願行場の遺跡あり 名勝の地庚申の 命を祭る奥の院
12、更に登れば剣が峰 足尾連山一望に 眺めは広く男体も 指顧の間に見ゆるなり
<庚申山の歌制作時期不詳、昭和初期の作と推定>
目で見る足尾の百年より<発行者>足尾AV企画センター