足尾は古くから隣接する日光との関係が深く、日光山を開いた勝道上人に関連する伝説がいくつか伝えられます。地名についても上人とのかかわりが伝えられており“神子内”(みこうち)はその中の一つです。
「地蔵になった巫女」
むかし、男体山で苦行をしようとした巫女が、現在の神子内地蔵坂付近で腹痛をおこし、念願を果たす事ができずに世をさってしまいました。勝道上人はこれをあわれだと思って、地蔵尊をつくりました。
それ以来、この地を地蔵坂、あたり一帯を神子内というようになったと伝えられています。

そのほか、足尾民話としては「猿になった娘」が有名です。
「猿になった娘」
むかし、ある猟師が庚申山に猟に出かけ、吹雪に遭い道に迷ってしまいました。
凍死寸前だった猟師は大猿に助けられましたが、そのお礼に娘を嫁にやる約束をしました。無事家にもどり、3人の娘に話をすると、末娘「孝子」が嫁いでくれることを承知してくれました。泣く泣く嫁いだ娘と再び庚申山で会ったときには、娘はすっかり猿の姿になっており、父娘は涙で別れました。

「孝行猿」こけし